おぼえがき2 Remembering 2

※ This article is written in Japanese in the first half, and in the second half in English. 

 

 

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バールナース二話を翻訳してもらったよー!
こんな凄いことってありますか!?
訳者様、本当に本当に本当に本当に×∞ありがとうございます!!

https://mojotranslations.wordpress.com/2019/06/04/crowbar-nurse-2/

 

これは本当にありがたすぎる……!

『翻訳』という営みは、とてもとても頭を使う大変な作業です。


グーグル翻訳のおかげで英語とドイツ語、英語とフランス語などは『翻訳』と書かれたボタンを押すだけでかなり正確な翻訳が出来るようになった……と、英語圏の人から聞いたことはあります。
ですが、日本語⇔英語の機械翻訳はまだまだうまく行きません。ルールが違いすぎるからです。

何せ日本語は主語をとても省略しますからね。そりゃあね、主語抜いたら誤訳の温床になりますよね!!(バールナース二話の翻訳作業に挑戦したときにも滅茶苦茶苦労しました…でも主語を入れまくると日本語としては不自然な文章になっちゃうんだよなあ)

それに、日本語は一人称(俺、僕、私、わたくし、あたし、など)がとても多彩です。そして多彩だからこそ会話のみで小説を進め、地の文を省略することがあります。
例えば、


「コイツは『俺』のもんだ!」
「違う! 『私』のものだ!」
「それは『オイラ』のものだったはずだったんだけど」
「いや、もともとは『我輩』のものだった」


……って感じの文章ですね。
商用小説よりも砕けた文章の多いウェブ小説で使われがちなテクニックです。『彼女は言った』『彼はそういって頷いた』などといった地の文を入れなくても、誰が何を言ったのか分かるのです。そう……日本語であれば。

ですが、ご存知の通りこれらの一人称は機械翻訳にかけると全部『I』に統一されてしまいます。すると、


「コイツは『私』のもんだ!」
「違う! 『私』のものだ!」
「それは『私』のものだったはずだったんだけど」
「いや、もともとは『私』のものだった」


って文章になってしまうんですねぇいやあ意味不明ですねぇ! いったいどれが誰のセリフなんだよおおおおおおおおお!!

……と、こういった経緯から、日本語話者が機械翻訳に100%頼ることは事実上不可能なのであります。翻訳、ものすごく大変です。大変です。

ちなみにこの一人称の使い分けに関しては以下の英語話者の方のブログが詳しいです。

https://legendsoflocalization.com/personal-pronouns-in-japanese/


あとね。

グーグル翻訳さん、バール(Crowbar)をなぜか棒(bar)に訳しやがるんですよ……。なんでだよ……。
機械翻訳はバールに限らずそういう謎訳もかなり多いです。天下のグーグル様がまさかそんなって思いましたが、事実として謎訳が出まくってしまったのだから仕方ありません。

日本語を英語に機械翻訳をするという作業はボタンを押してポン!で済むような簡単なものではないのだと今回私も思い知りました。


https://forum.novelupdates.com/threads/crowbar-nurse.86749/

なんかこの「翻訳して欲しいウェブ小説スレッド」みたいなところで話題にしていただいていたみたいです。有難い。
Novel Updatesさんのルールが良く分かっていないので(作者が書き込んだり良いねしたりすると怒られるルールなのかもしれない)、Novel Updatesの専用ページはただ見守るにとどめていますが、とても嬉しく有難いことだなあと思いながらリアクションを見させていただいています。ヤッター楽しい!!



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Hi!
We have translated the chapter 2 of Crowbar Nurse to translators!
Thank you very much for the translators!!!!!!

 

https://mojotranslations.wordpress.com/2019/06/04/crowbar-nurse-2/


I also thank the English speakers. Thank you for your interest in my novel!!!

I respect translators. Because English and Japanese have completely different grammar. Translating this difference is a daunting task.

If you try to machine translate a Japanese web novel into English, the translated text will not contain the abbreviated Japanese language subject or too many first person types of Japanese language.

English and Japanese are really too different languages.
I think that the sentences I am writing now are also translated into sentences I did not expect.

(Needless to say, I am not good at English. My favorite subject was Japanese and philosophy and Nursing. I wish I had studied more English! !)


Anyway, the event that Crowbar Nurse's chapter 1 and chapter 2 were translated was a very exciting event for me.
I would like to thank you again and again. Thank you very much! ! ! ! !


※ By the way, I have not understood the rules of Novel Updates. As a novel author, I am careful not to respond to Novel Update's novel reviews and comments. (The acts that the author tries to enliven their own novels are prohibited in Syousetuka ni Narou. Kakuyomu does not particularly prohibit it.)
However, I am very happy with the response to my novel at Novel Updates.
Thank you very much!!!!